ムラサキウニの大量発生などで「藻場」が失われる「磯焼け問題」。
海にすむ多くの生き物に影響する問題ですが、
日本財団と鳥取県漁協などがタッグを組む、
「鳥取ブルーカーボンプロジェクト」では、
藻場の再生に関する様々な活動を行っています。
一方で、ブルーカーボンプロジェクトとは別に、
独自に対策を模索する人たちもいます。
鳥取市の青谷高校では、2022年から、
地域の課題解決に取り組む学習カリキュラム「青谷学」で、
「ムラサキウニ」をテーマにした授業が行われています。
1年目は漁業者が大量発生したウニに困っていたことから、
磯焼けやウニの生態について学習。
ウニを利用するため、ウニの蓄養に適したエサを調査しました。
2年目は鳥取県の指導のもと,
漁業者が取り組んでいるムラサキウニの集中駆除の効果を実証するため、
実際にウニの駆除を行い、成果を確かめました。
そして、3年目を迎えた今年。
「厄介者からお宝を探せ」をテーマに、
商品価値が見込める、身入りの良いウニは
どのような場所に生息しているかを調べる
調査に取り組んでいます。
これまでの調査では、
日当たりが良い場所で採取した個体の身入りが特によく、
漁業者にとっても商品価値のある個体も見つかっています。
目指すのは、ムラサキウニの漁業利用の促進と、藻場の回復です。
厄介者のムラサキウ二をきっかけに
地域の活動が進み、
藻場への関心が高まりをみせています。